私はもともと文系出身で事務職の会社員でしたが、2017年秋期の応用情報技術者試験に独学で(2回目の挑戦)合格することができました。
この記事では、私が実際に使った教材や、短期間で合格するために実践した勉強法をご紹介します。
特に文系出身の方がつまずきやすい「計算問題の対策」や、「午後試験の選択問題の選び方」なども詳しく解説しています。
ちなみに、私はこの試験に合格してから約3年後にIT企業のエンジニア職に転職しました。
履歴書に「応用情報技術者 合格」と書いておくと、面接でも話題になりやすく、転職時のアピール材料としても効果的でした。
文系・非エンジニアの方でエンジニア転職を考えている方は、ぜひチャレンジしてみることをおすすめします。
使用した教材・サービス

図解やイラストが豊富で読みやすい一冊。
情報量がかなり多いため、最初からすべてを覚えようとせず、辞書的に使うのがおすすめです。

有名な過去問集で、解説も丁寧です。
ただ私は主に「過去問道場」というWebサービスを活用していたため、こちらの利用頻度は少なめでした。
午後試験対策専門の問題集です。
1回目の試験で午後対策が不十分だった反省から、今回は評判の高いこちらのテキストを使って対策しました。
解法の考え方がわかりやすく解説されていて、午後対策には非常におすすめです。

無料で午前試験の過去問を演習できる素晴らしいサイト。現在は午後問題にも対応しているようです。
過去問の反復演習が最重要なので、通勤や昼休みなどスキマ時間を活用してガンガン解きましょう。
勉強法
午前試験と午後試験の対策について詳しく説明します。
午前試験対策
今回は、テキストから入るのではなく、いきなり問題演習からスタートしました。
すでに基本情報技術者試験に合格していた方や、ある程度ITの知識がある方は、この進め方のほうが効率的です。
私は、直近4回分はパーフェクトラーニングで、それ以前は過去問道場で解いていました。
間違えた箇所はテキストで確認し、できるだけ関連分野まで広げて理解するよう意識しました。
過去問を10回分ほど2周して、6割以上の正答率が安定してきた段階で午後試験の対策へ移行しました。
なお、午前対策は午後の理解にもつながるので、スキマ時間を使って継続的に演習するのがおすすめです。
計算問題が苦手な方へ
私自身もそうでしたが、文系の方は計算問題がとにかく苦手という人も多いと思います。
1回目の受験では「どうにか克服しよう」と頑張ったのですが、結局あまり成果が出ず…。
そこで2回目の受験では、思い切って計算問題は捨てて、他の分野に注力する方針に切り替えました。
結果的にこれが功を奏して、無事に合格することができました。
※なお、計算問題の中には選択肢・数値まで同じ問題が繰り返し出ることもあるので、「暗記で対応する」という割り切り方もありです。
午後試験で文系が選択すべき問題
私が実際に選んだ科目はこちらです:
- 情報セキュリティ(※必須)
- ネットワーク
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント
- システム監査
マネジメント系(プロマネ・サビマネ・監査)は、読解力で解ける設問が多く、文系に非常に向いています。
しっかり設問を読み込めば解答が導けるので、苦手でなければ積極的に選ぶのがおすすめです。
また、ネットワークはセキュリティと関係が深いため、合わせて対策しておくと効率的です。
ただし、年度によっては難易度の高い回もあるので、以下の「逃げ道」も用意しておくと安心です。
- 経営戦略(簿記の知識がある人向け)
- データベース(SQLとER図を理解していれば得点しやすい)
- システム開発(構造や工程を理解していればOK)
午後試験対策
午後試験は午前の延長と考えてOKですが、解き方のコツを身につけることが非常に重要です。
午後対策テキストは「知識」よりも「解法」に注目し、実際に解いて→解説を読んで→思考プロセスを理解することを意識しましょう。
選択する予定の大問だけ解けば十分です。私はストラテジ・マネジメント系は得意だったので、過去問演習はほぼ行いませんでした。
試験当日と結果
本番では、午前試験は問題なく突破。
午後試験は「セキュリティ → ネットワーク → プロマネ → サビマネ → 監査」の順で、1問25分を目安に解いていきました。
マネジメント系の問題は、丁寧に読めば確実に得点できる問題が多いので、時間をかけて対応。
全体的に、基本情報よりも時間に余裕がある印象でした。
セキュリティとネットワークに少し不安が残りましたが、無事に試験終了。
結果は予想以上の得点で合格でき、基本情報よりも精神的に楽に感じた試験でした。

おわりに
文系・非エンジニアでも、しっかり対策すれば応用情報技術者試験は十分に合格可能です。
「情報処理技術者試験に興味がある」「将来的にIT業界に関わってみたい」そんな方は、応用情報からのチャレンジを検討してみてください。