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【レビュー】『基礎からしっかり学ぶC#の教科書 第4版』

基礎からしっかり学ぶC#の教科書 第4版 レビュー おすすめ教材

C#の入門書として定番の「基礎からしっかり学ぶC#の教科書」が、C# 13対応にした改訂版が2025年4月に出版されました。

本記事では、実際に本書を読んだ感想をもとに、内容の特徴やおすすめポイント、他の入門書との比較までを詳しく紹介します。

書籍の概要と特徴

基礎からしっかり学ぶC#の教科書 第4版 C# 13対応』は、Visual Studio Codeの使い方から、C#の基礎文法、非同期処理・LINQなどの応用的な内容までを網羅した入門書です。

書籍名基礎からしっかり学ぶC#の教科書 第4版 C# 13対応
著者WINGSプロジェクト 高江 賢(著)、山田 祥寛 (監修)
出版社日経BP
発売日2025年04月07日
ページ数452ページ
価格3,520円(税込)
対応バージョンC# 13.0
サンプルコードあり(出版社サイトからダウンロード可)

コード例が豊富で、自分で手を動かしながら学びたい人に向いています。C# 13にも対応しており、最新の構文や記法もきちんと押さえられています。

一方で、サンプルコードは機能紹介が中心で、「どう使うか」よりも「どう書くか」に比重を置いた内容となっています。実践的な使い方のイメージは他の書籍などで補うとよいでしょう。

よかった点

出版社のページからダウンロードできるサンプルコードを使うことで、全章にわたって手を動かしながら学べる構成になっているのが印象的でした。

章末の練習問題も実際にコードを書く形式の問題が多いので、全体的に実力がつきやすい構成になっています。

また、C#の出版時点での最新バージョンであるC# 13に対応している点も安心で、古いC#のバージョンのまま止まっている入門書も多い中、本書は他よりも頻繁に改訂版を出している点で信頼感があります。

さらに、比較的新しい技術である.NET MAUI(クロスプラットフォーム対応のUIフレームワーク)を使ったGUIアプリの作成についても紹介している点も魅力的です。

注意点・気になったところ

本書は非常に網羅的な内容である反面、初心者にとってはあまり必要のない高度な文法や構文にも触れられているので、全て理解しようとすると挫折する可能性が高いです。

最初から全て理解するのではなく、必要に応じて該当箇所を参照する辞書的な使い方をするのも良いと思います。

また、「その文法がどういった場面で使われるのか」という実践的な説明はあまり多くないため、文法の背景や使いどころを知りたい方は、別の実践書とあわせて学ぶのがおすすめです。

他のC#入門書との比較

実際に他のC#入門書と読み比べて、独断で比較してみました。

書籍名やさしさ情報量実務寄り
確かな力が身につく C#「超」入門 第3版★★★★★★★☆☆☆★★☆☆☆
なるほどなっとく C#入門★★★★★★★★☆☆★★☆☆☆
基礎からしっかり学ぶC#の教科書 第4版★★★☆☆★★★★☆★★★★☆
独習C# 第5版★★★☆☆★★★★★★★★★☆

※「実務寄り」の評価は、開発現場でそのまま活かせる知識や構文(アプリ開発・設計方針など)の有無を基準にしています。

どんな人におすすめ?

本書は、C#の文法を一通り学びたい初級者におすすめです。

特に「一冊で基礎から応用までをざっとカバーしたい」「最新の文法や記法にも触れておきたい」という方に向いています。

一方で、各機能の背景や使いどころの解説はややあっさりしているため、完全なプログラミング初心者が最初に手に取るには少し難易度が高めです。

「なぜこう書くのか」「どんな場面で使うのか」といった背景まで理解したい場合は、より丁寧な導入書を併用するのがおすすめです。

まとめ

『基礎からしっかり学ぶC#の教科書』は、C#の文法を一通り押さえたい人に向けた網羅型の入門書です。

サンプルコードや練習問題が豊富で、手を動かしながら学べる実践的な構成になっています。

一方で、各文法の背景や使いどころといった「納得感のある解説」はやや物足りず、人によっては表面的な理解に留まってしまうかもしれません。

その場合は、他の補助的な教材と組み合わせると、より効果的に学習を進められるでしょう。

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