C#を学び始めたいと考えたとき、最初の1冊に悩む方は多いと思います。
数あるC#入門書の中で、私が実際に読んでみて一番やさしく、わかりやすいと感じたのが、『新・標準プログラマーズライブラリ なるほどなっとく C#入門』です。
本記事では、実際に読んだ感想や良かった点、注意点などをC#初学者向けにわかりやすく紹介します。
書籍の概要と特徴
『新・標準プログラマーズライブラリ なるほどなっとく C#入門』は、プログラミング未経験者やC#初学者向けに、C#の文法を初歩から丁寧に解説した入門書です。
Visual Studioの使い方から、変数・型・条件分岐・ループ・クラス・メソッド・例外処理といった基本要素を順を追って学べる構成になっています。
学習する機能を厳選し、実際に使う頻度の高い文法にポイントを絞って解説しているのが大きな特徴で、効率的にC#を学ぶことができます。
さらに、「なぜこの機能があるのか」「どんなときに使うのか」といった背景も丁寧に解説されており、納得しながら学べる構成になっています。
著者の出井秀行氏は、C#関連の書籍を複数執筆されており、どれも丁寧でわかりやすい解説が印象的なので、私自身も初心者の頃からよくお世話になっています。
ページ数は約440ページとやや分量はありますが、読みやすく構成なので、思ったよりもスムーズに読み終えられるはずです。

よかった点
私自身、初学者の頃にこの本を読み、「なぜそう書くのか」「どういう場面で使うのか」まで丁寧に説明されている点がとても印象に残りました。
文法の背景や使いどころがしっかり語られているおかげで、ただ覚えるだけでなく、納得しながら理解することができます。
また、全体的に文章がやさしく専門用語もかみ砕いて説明されているため、プログラミング未経験でも読みやすく、図や表も豊富でイメージしやすい構成になっています。
注意点・気になったところ
本書はC#の文法解説に特化しているため、Webアプリやデスクトップアプリといった、具体的なアプリケーションの作り方に関する内容は一切含まれていません。
そのため、すぐにアプリを作りたいという人は別の本も読む必要があります。
また、2019年に出版された書籍のため若干情報が古い箇所があるのも注意が必要です。
本書で扱われているC#のバージョンは.NET Framework 4.7.2(C# 7.3相当)とやや旧式であり、現在主流の.NET 8(C# 12)ではもう少し便利な書き方ができたりします。
とはいえ致命的ではなく、基本的な学習にはまったく問題ないと感じました。
他のC#入門書との比較
実際に他のC#入門書と読み比べて、本書がどのような立ち位置にあるかを独断で比較してみました。
書籍名 | やさしさ | 情報量 | 実務寄り |
---|---|---|---|
なるほどなっとく C#入門 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ |
基礎からしっかり学ぶC#の教科書 第4版 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ |
独習C# 第5版 | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
※「実務寄り」の評価は、開発現場でそのまま活かせる知識や構文(Webアプリ開発・設計方針など)の有無を基準にしています。
あくまで私の主観ですが、本書は「最初の1冊」として最適で、情報量や実務性よりも「わかりやすさ」に重きを置きたい人に向いています。
どんな人におすすめ?
この本は、C#をまったくのゼロから学ぶ人にぴったりの入門書です。プログラミングが初めてでも、無理なく読み進められるやさしい構成になっています。
特に以下のような方におすすめできます。
- 「なぜそう書くのか」「どんな場面で使うのか」まで理解しながら学びたい人
- 他の入門書で挫折した経験がある人
- 最初の1冊として、まずはC#や文法の全体像を効率よくつかみたい人
まとめ
『なるほどなっとく C#入門』は、C#初心者にとって非常にやさしく、理解しながら学べる良書です。
「文法だけを覚える」のではなく「なぜそう書くのか」を考えながら進められるため、他の言語を学ぶ際にも土台として活きるでしょう。
C#を学びたいと思っている方は、ぜひ最初の1冊として手に取ってみてください。
